中央大学 · 2026年度 · 理論化学・化学平衡

化学平衡と反応速度の計算理工3学部(一般・英外) 化学 第Ⅱ問

平衡で等しいのは「濃度」ではなく「正反応と逆反応の速度」。また、Cが0.040増えたときAは0.040ではなく0.020減ります。この2点を押さえるだけで、計算の見通しがよくなります。

反応と分子を表す化学の概念イラスト
考え方のイメージ図。正確な条件は下の図で確認。
中央大学 2026年度 · 化学

問題文・図

理工3学部(一般・英外) 第Ⅱ問

中央大学2026年度 理工3学部(一般・英外) 化学 第Ⅱ問:問題 12ページの問題文・図・選択肢
問題 12ページ · 公式PDF 14ページ
中央大学2026年度 理工3学部(一般・英外) 化学 第Ⅱ問:問題 13ページの問題文・図・選択肢
問題 13ページ · 公式PDF 15ページ
中央大学2026年度 理工3学部(一般・英外) 化学 第Ⅱ問:問題 14ページの問題文・図・選択肢
問題 14ページ · 公式PDF 16ページ

出題:中央大学。公式問題の該当箇所を抜粋。原本PDF ↗

条件を整理する

気体A+B⇄2C、ΔH=−40 kJ。体積一定、400℃でAとBを各0.050 mol/Lから反応させ、平衡時[C]=0.040 mol/L。vf=kf[A][B]、vr=kr[C]²、kf=0.020 L/(mol·s)が与えられます。異なる温度でKc=4.0の場合や、温度・He・触媒の影響も問われます。

まず、答えから

A+B⇄2Cの平衡で、濃度と反応速度はどう結びつく?

初濃度[A]=[B]=0.050、平衡[C]=0.040 mol/Lなので、平衡[A]=[B]=0.030。kf=0.020からkr=0.01125≃0.011 L/(mol·s)。[C]=0.020の瞬間のvf/vrは約7.1で、最も近い整数は7です。

さわって理解する

反応の進み具合で、濃度と速度比を比較

xは反応で消費したAの濃度です。x=0.010が途中の状態、x=0.020が400℃の平衡。スライダーは時間そのものではありません。丸め前のkrを使って計算します。

A0.03B0.03C0.04濃度(mol/L)正反応 1.80e-5 / 逆反応 1.80e-5

x=0.02 · 正/逆の速度比 1(平衡)

解法を、順番に。

STEP 01

係数2を使い、濃度の増減表を作る

AとBがxずつ減ると、Cは2x増えます。平衡のCが0.040なのでx=0.020、残るAとBは0.050−0.020=0.030 mol/L。

この反応式では気体の物質量の合計は変わりません。濃度の和が0.100のままかを確認すると、係数の取り違えを見つけられます。

[A]=[B]=0.050−x,[C]=2x[A]=[B]=0.050-x,\quad [C]=2x
STEP 02

平衡ではvf=vrから逆反応の速度定数を求める

平衡濃度を速度式へ代入し、kf[A][B]=kr[C]²を解きます。未丸めの値は0.01125、解答欄に合わせると0.011です。

[C]=0.020の瞬間にはx=0.010なので[A]=[B]=0.040。平衡値と瞬間の濃度を混ぜず、同じ時点の値で速度比を求めます。

kr=0.020×0.03020.0402=0.01125≃0.011k_r=\frac{0.020\times0.030^2}{0.040^2}=0.01125\simeq0.011
vfvr=0.020×0.04020.01125×0.0202≃7.11 ⇒ 7\frac{v_f}{v_r}=\frac{0.020\times0.040^2}{0.01125\times0.020^2}\simeq7.11\ \Rightarrow\ 7
STEP 03

温度が変わった別条件では、Kcを使う

別温度でKc=4.0、A・Bの初濃度が各0.030なら、[A]=[B]=0.030−x、[C]=2xと置き直します。

4=(2x)²/(0.030−x)²より、濃度が正である範囲で2x/(0.030−x)=2。x=0.015なので[C]=0.030 mol/L。前の実験の初濃度を流用しないことがポイントです。

Kc=[C]2[A][B]=4.0,[C]=0.030 mol/LK_c=\frac{[C]^2}{[A][B]}=4.0,\quad [C]=0.030\ \mathrm{mol/L}
STEP 04

温度・不活性気体・触媒は別々に考える

正反応は発熱なので、温度を上げると吸熱側の逆反応が有利になり、平衡のCは減ります。一方、体積と温度を一定にしたままHeを加えても、A・B・Cの濃度は変わらず平衡は動きません。

触媒は正逆両方向の反応を速めますが、同じ温度での平衡定数や平衡濃度は変えません。公式の(4)は⑧、(5)で誤っている記述は③。触媒は反応の途中で変化することもありますが、一連の反応を通じて再生されます。

3問で、思い出す

解き方、つかめた?

ここからはCurigo独自の確認クイズです。選んだあと、理由まで確かめましょう。

0 / 3 問を確認

01 A+B→2CでCが0.040 mol/L増えると、Aはいくつ減る?
答えと理由を見る

0.020 mol/L。反応式の係数比は1:1:2です。

02 化学平衡で等しいものは?
答えと理由を見る

正反応と逆反応の速度。両方向の速度が等しく、見かけ上濃度が変化しなくなります。

03 温度を変えずに触媒を加えると、平衡定数は?
答えと理由を見る

変わらない。到達速度を変えますが、平衡状態の比率は変えません。

よくある疑問

平衡では反応が止まる?

止まりません。正反応と逆反応が同じ速度で進む動的平衡です。

不活性気体を加えると必ず平衡は動かない?

条件の確認が必要です。本問は体積・温度一定なので反応物の濃度が変わりません。一般に圧力一定の操作とは区別します。

出典・解答の確認

出題:中央大学 2026年度 理工3学部(一般・英外)(2026-02-15実施)化学 第Ⅱ問。問題文・図・選択肢は大学公式PDFの該当箇所を抜粋して掲載しています。「条件を整理する」はCurigoによる要約です。

解説・計算図・確認クイズはCurigoが独自に作成。公開されている解答例との照合に加え、代入・式変形・全列挙・数値計算など、設問に応じた検算を行っています。図の操作は理解を助けるためのもので、証明は本文に示しています。

編集・検証方針 · 誤りの連絡:Curigo編集部