問題文・図
理工3学部(一般・英外) 第Ⅲ問



出題:中央大学。公式問題の該当箇所を抜粋。原本PDF ↗
条件を整理する
石灰石と食塩から炭酸ナトリウムを作る5段階の反応を扱います。製法名、物質名、分離に使う性質、熱分解、再利用する物質、総括反応式、Na₂CO₃ 10.0 kgの製造に必要なNaClを問う第Ⅲ問です。図は化学反応の関係を表し、工場設備の配置ではありません。
アンモニアソーダ法の全体の反応と、必要な食塩の量は?
全体はCaCO₃+2NaCl→Na₂CO₃+CaCl₂。NH₃とCO₂を回収して使い、炭酸ナトリウム10.0 kgを作るのにNaClは10.0×(2×58.5)/106=11.0 kg必要です(有効数字3桁)。
5つの反応を、順番にたどる
段階を切り替えて、投入する物質とできる物質を確かめます。最後は各式を足した総括反応。再利用するNH₃・CO₂に注目してください。
石灰石を加熱 · CaCO₃ → CaO + CO₂ · 生石灰と二酸化炭素を準備
反応の段階
解法を、順番に。
原料の石灰石から、CO₂と消石灰を準備する
製法名はアンモニアソーダ法、またはソルベー法。CaCO₃の主成分をもつ石灰石を加熱すると、生石灰CaOとCO₂が生じます。
CaOに水を加えると消石灰Ca(OH)₂。生石灰と消石灰は名前が似ているので、酸化物と水酸化物を対応させて覚えます。
NaHCO₃を取り出して加熱する
食塩水にNH₃とCO₂を吸収させ、NaHCO₃とNH₄Clを生じさせます。NaHCO₃の方が水に溶けにくい性質を利用して、固体として分離します。
NaHCO₃を加熱するとNa₂CO₃、水、CO₂になります。係数2を忘れるとNa原子とH原子の数が合いません。加熱が必要なのは、設問の反応ⅰとⅳです。
アンモニアを回収し、全式の中間物質を消す
NH₄ClにCa(OH)₂を反応させると、NH₃が再生されます。NH₃と、熱分解で回収したCO₂を工程へ戻して使います。
反応ⅲを2倍してから5つの式を足すと、NH₃・水・中間生成物が両辺で消えます。総括式は原料と最終生成物の収支で、これが1段階で直接進む反応だという意味ではありません。
10.0 kgの製造に必要なNaClを換算する
Na₂CO₃のモル質量は106 g/mol、NaClは58.5 g/mol。Na₂CO₃ 1 molにNaCl 2 molが必要なので、質量比は106:117です。
10.0×117/106=11.037… kg。問題指定の有効数字3桁にそろえ、11.0 kgとします。「11 kg」では3桁を表せません。
解き方、つかめた?
ここからはCurigo独自の確認クイズです。選んだあと、理由まで確かめましょう。
0 / 3 問を確認
よくある疑問
ソルベー法とアンモニアソーダ法は同じ?
はい。この問題ではどちらの名称も公式解答に挙げられています。
全体の反応式にNH₃がない理由は?
工程で使った後に回収され、式を足すと左右で相殺されるからです。
出典・解答の確認
出題:中央大学 2026年度 理工3学部(一般・英外)(2026-02-15実施)化学 第Ⅲ問。問題文・図・選択肢は大学公式PDFの該当箇所を抜粋して掲載しています。「条件を整理する」はCurigoによる要約です。
解説・計算図・確認クイズはCurigoが独自に作成。公開されている解答例との照合に加え、代入・式変形・全列挙・数値計算など、設問に応じた検算を行っています。図の操作は理解を助けるためのもので、証明は本文に示しています。
