問題文・図
理工3学部(一般・英外) 第Ⅰ問(5)
原子量:H = 1.00、C = 12.0、O = 16.0、Na = 23.0、S = 32.0、Cl = 35.5、I = 127。選択肢から1つ選びます。

出題:中央大学。公式問題の該当箇所を抜粋。原本PDF ↗
条件を整理する
第Ⅰ問(5)は、コロイド粒子の大きさ、疎水コロイドに少量の電解質を加えたときの挙動、タンパク質・デンプンからなるコロイドの分類について、3つの文の正誤を判定します。
疎水コロイドは少量の電解質でも安定?
いいえ。高校化学で扱う典型的な疎水コロイドは、少量の適切な電解質で凝析します。また、タンパク質やデンプンが1分子で粒子になるものは高分子コロイドです。本問の正誤は「正・誤・誤」、公式解答は④。
電解質を加えたときの違い
水になじみにくい粒子となじみやすい粒子を並べ、電解質の量を模式的に変えます。濃度の定量シミュレーションではありません。
初め:粒子が分散(模式図)
電解質
解法を、順番に。
粒子の大きさと、分散した状態を押さえる
この出題ではコロイド粒子を直径10⁻⁹〜10⁻⁷ m程度として扱っています。分子やイオンより大きい粒子が、分散媒中に散らばった状態です。第1の文は正しいと判定します。
コロイドはすべて同じ大きさの球ではありません。図では仕組みを見せるために粒子を丸く描いており、実測サイズや運動の再現ではありません。
疎水コロイドは電荷による反発が重要
同じ符号の電荷を帯びた粒子は互いに反発し、集まりにくくなります。電解質を加えると、この反発を弱めて粒子が集合しやすくなることがあり、これを凝析と呼びます。
本問の「少量の電解質でも容易に凝析しない」という説明は典型的な疎水コロイドの性質と逆です。どのイオンが粒子の電荷と反対符号かも、発展問題では重要になります。
親水コロイドの塩析と区別する
親水コロイドでは粒子と水との強い相互作用・水和も分散を支えています。一般に少量の電解質では凝析しにくく、多量の塩で水和状態が変わり析出する現象を塩析と呼びます。
図の塩の量は「少量・多量」という定性的な区分です。物質や塩の種類、温度により必要量は変わるので、共通の濃度境界があるようには読まないでください。
高分子コロイドと会合コロイドを分ける
タンパク質やデンプンは、大きな1分子自体がコロイド粒子になります。これは高分子コロイドです。会合コロイドは、石けんなどの分子が多数集まってミセルのような粒子を作るものです。
「1分子で大きい」と「小分子が集まる」を入れ替えた第3の文は誤り。3つを順に正・誤・誤として④に到達します。
解き方、つかめた?
ここからはCurigo独自の確認クイズです。選んだあと、理由まで確かめましょう。
0 / 3 問を確認
よくある疑問
凝析と塩析は量だけの違い?
量だけでなく、粒子の水との相互作用や安定化の仕組みを一緒に考えます。高校化学では疎水の凝析と親水の塩析を対比します。
石けんは高分子コロイド?
通常は多数の分子が集まってミセルを作る会合コロイドとして扱います。
出典・解答の確認
出題:中央大学 2026年度 理工3学部(一般・英外)(2026年2月15日実施)化学 第Ⅰ問(5)。問題文・図・選択肢は大学公式PDFの該当箇所を抜粋して掲載しています。「条件を整理する」はCurigoによる要約です。
解説・計算図・確認クイズはCurigoが独自に作成。公開されている解答例との照合に加え、代入・式変形・全列挙・数値計算など、設問に応じた検算を行っています。図の操作は理解を助けるためのもので、証明は本文に示しています。
