問題文・図
理工3学部(一般・英外) 第Ⅱ問 実験2(5)〜(11)





出題:中央大学。公式問題の該当箇所を抜粋。原本PDF ↗
条件を整理する
極板面積S=wl、誘電体の厚さd・誘電率εA、空気層の厚さy・誘電率ε₀。初めはy=2dで電圧Vの電源へ接続。その後スイッチを開いてy=dへ静かに縮め、再び同じ電源へ接続します。回路には抵抗Rがあり、各接続後は十分に時間が経った状態を考えます。
空気層を縮めて電源につなぎ直すと、電池の仕事はどこへ行く?
電場方向に重なる誘電体と空気層は直列として扱います。電源を切って間隔を縮めるとQ一定のまま容量が増え、電圧は低下。再接続時の電池の仕事Wの一部は静電エネルギーの増分ΔU、残りは抵抗のジュール熱になります。
3つの段階で、固定される量を追う
εA=3ε₀の比較例です。容量をC₀=ε₀S/d、電荷をC₀V、エネルギーをC₀V²で規格化し、接続→切離し・圧縮→再接続を切り替えます。
電源に接続して充電 · C/C₀=0.429 · 電圧/V=1
工程
解法を、順番に。
電場方向に重なる2層は直列になる
誘電体層の容量はεA S/d、空気層はε₀S/y。電位差は2層の分を足し、電気変位に対応する電荷は共通なので、容量の逆数を足します。
以降、初期y=2dでの合成容量をCi、縮めたy=dでの容量をCfと置きます。記号を分けておくと、同じCに異なる段階を混ぜずに計算できます。
切り離して縮める間はQが一定
初期の電荷はQi=CiV。スイッチを開いた後は電荷が出入りできないため、このQiを保存します。空気層を縮めるとCf>Ciなので、V₂=Qi/CfはVより小さくなります。
縮める前後で静電エネルギーが変わるのは、極板を動かす力学的な過程があるためです。その後の「電源へ再接続する区間」と、ここを混ぜないようにします。
再接続後はVが一定になる
y=dに固定したまま電源へ戻すと、最終電圧はV、電荷はCfVへ増えます。再接続前後の容量は同じCfですが、電荷と電圧が変化します。
電荷の増分はΔQ=(Cf−Ci)V、電源の仕事は一定の起電力Vを掛けてW=VΔQです。静電エネルギーは前後の値を別々に求めて差を取ります。
W−ΔUは正のジュール熱になる
式を引くと、W−ΔU=Cf(V−V₂)²/2で、再接続時の電圧差がある限り正になります。電池がした仕事をすべてコンデンサーのエネルギー増加と置くと、この熱を見落とします。
公式の選択肢は(5)h、(6)f、(7)b、(8)c、(9)d、(10)c、(11)aです。上のCi,Cfへ元の誘電率を代入して展開すると、それぞれの式に一致します。抵抗の値は過渡過程の時間に関わりますが、十分時間が経った前後のエネルギー収支はこの形です。
解き方、つかめた?
ここからはCurigo独自の確認クイズです。選んだあと、理由まで確かめましょう。
0 / 3 問を確認
よくある疑問
横から誘電体を入れる問題と何が違う?
横方向に面積を分けると電位差が共通で並列、電場方向に層を重ねると電位差を足すため直列です。
電池の仕事はいつも静電エネルギーの増分と同じ?
同じではありません。本問の再接続では差が抵抗のジュール熱になります。
出典・解答の確認
出題:中央大学 2026年度 理工3学部(一般・英外)(2026年2月15日実施)物理 第Ⅱ問 実験2(5)〜(11)。問題文・図・選択肢は大学公式PDFの該当箇所を抜粋して掲載しています。「条件を整理する」はCurigoによる要約です。
解説・計算図・確認クイズはCurigoが独自に作成。公開されている解答例との照合に加え、代入・式変形・全列挙・数値計算など、設問に応じた検算を行っています。図の操作は理解を助けるためのもので、証明は本文に示しています。
