中央大学 · 2026年度 · 微分・積分

三次関数の接線と面積経済学部Ⅰ 数学 第Ⅲ問

三次関数と接線の問題では、接するという幾何の条件が、差の式の二重因子として現れます。(x−a)²があると見抜ければ、もう1つの交点も面積の符号もまとめて読めます。まず図で接点を動かしてから、式との対応を追ってみましょう。

曲線と接線の間の領域を表す概念図
考え方のイメージ図。正確な条件は下の図で確認。
中央大学 2026年度 · 数学

問題文・図

経済学部Ⅰ 第Ⅲ問

中央大学2026年度 経済学部Ⅰ 数学 第Ⅲ問:問題 6ページの問題文・図・選択肢
問題 6ページ · 公式PDF 8ページ

出題:中央大学。公式問題の該当箇所を抜粋。原本PDF ↗

条件を整理する

f(x)=x³−3x、a≠0とします。点(a,f(a))での接線、接点以外の曲線との共有点を求め、さらにa>0の場合の囲まれた面積をaで表す問題です。条件を解説用に要約しています。

まず、答えから

f(x)=x³−3xの接線と曲線が囲む面積は?

a>0のとき、面積は27a⁴/4です。接線はy=(3a²−3)x−2a³、接点以外の交点は(−2a,−8a³+6a)。曲線と接線の差を(x−a)²(x+2a)と因数分解すると、積分区間と上下関係が決まります。

さわって理解する

接点を動かして、面積の増え方をつかもう

a>0の範囲で接点を動かせます。青い曲線と緑の接線の間が求める面積です。下の表示は数値積分ではなく、導いた式27a⁴/4で計算しています。

-2-101-5-3-11−2a接点 a

a=1 · もう1つの交点 x=-2 · 面積=6.75

解法を、順番に。

STEP 01

接線は、傾きと通る点から書く

導関数はf′(x)=3x²−3なので、x=aでの傾きは3a²−3です。点(a,a³−3a)を通る直線として式を書き、定数項を整理します。f(a)をそのまま切片にしないようにしましょう。

y−(a3−3a)=(3a2−3)(x−a)y-(a^3-3a)=(3a^2-3)(x-a)
y=(3a2−3)x−2a3y=(3a^2-3)x-2a^3
STEP 02

接点は重解。差の式を因数分解する

曲線と接線を連立し、右辺を一方へ移すとx³−3a²x+2a³=0です。接点のx=aは重解なので、(x−a)²を因子に持ちます。展開して確かめると残りはx+2aになります。

接点以外ではx=−2a。これを元の曲線に代入するとy=−8a³+6aです。a≠0という条件により、−2aとaは異なり、確かに別の交点になります。

x3−3a2x+2a3=(x−a)2(x+2a)x^3-3a^2x+2a^3=(x-a)^2(x+2a)
(−2a,−8a3+6a)(-2a,-8a^3+6a)
STEP 03

差の符号で、上から下を引く

a>0なので、左の交点は−2a、右の接点はaです。この区間では(x−a)²≧0かつx+2a≧0。したがって曲線−接線≧0となり、曲線が上にあります。グラフの見た目だけに頼らず、因数の符号で上下関係を確認できます。

積分するのはfだけでも接線だけでもなく、2つの差です。符号を確かめたので絶対値を外し、−2aからaまで積分します。

S=∫−2aa(x−a)2(x+2a) dxS=\int_{-2a}^{a}(x-a)^2(x+2a)\,dx
=[x44−3a2x22+2a3x]−2aa=274a4=\left[\frac{x^4}{4}-\frac{3a^2x^2}{2}+2a^3x\right]_{-2a}^{a}=\frac{27}{4}a^4
STEP 04

aを2倍にすると、面積は16倍になる

a=1では面積27/4、a=2では108です。横の長さがaに比例し、曲線と接線の縦の差がa³に比例するため、面積はa⁴に比例します。横幅だけを見て2倍と判断しないことがポイントです。

置換x=atでも確認できます。差はa³(t−1)²(t+2)、dx=a dtとなり、積分の前にa⁴が出ます。高校数学の定積分の計算と、図形の拡大の見方が結びつく部分です。

S(2a)S(a)=24=16\frac{S(2a)}{S(a)}=2^4=16
3問で、思い出す

解き方、つかめた?

ここからはCurigo独自の確認クイズです。選んだあと、理由まで確かめましょう。

0 / 3 問を確認

01 接点x=aが二重因子になる式は?
答えと理由を見る

曲線−接線。関数値も傾きも一致するため、曲線−接線はx=aで重解になります。

02 接点以外の交点のx座標は?
答えと理由を見る

−2a。差は(x−a)²(x+2a)なので、もう1つの根は−2aです。

03 aを2倍にしたときの面積は?
答えと理由を見る

16倍。面積はa⁴に比例するので、2⁴=16倍です。

よくある疑問

なぜa=0を除外するのですか?

a=0では曲線と接線の交点が原点だけになり、もう1つの異なる交点がなくなるためです。

積分では曲線と接線のどちらを上にしますか?

a>0で−2a≦x≦aの範囲では曲線が上です。差(x−a)²(x+2a)が非負であることから確認できます。

出典・解答の確認

出題:中央大学 2026年度 経済学部Ⅰ(2026-02-14実施)数学 第Ⅲ問。問題文・図・選択肢は大学公式PDFの該当箇所を抜粋して掲載しています。「条件を整理する」はCurigoによる要約です。

解説・計算図・確認クイズはCurigoが独自に作成。公開されている解答例との照合に加え、代入・式変形・全列挙・数値計算など、設問に応じた検算を行っています。図の操作は理解を助けるためのもので、証明は本文に示しています。

編集・検証方針 · 誤りの連絡:Curigo編集部